「東京オペラシティ」3Fアート・ギャラリで開催。
2001年に竣工した建物は、従来のビルにありがちな「柱」「梁」
という要素がほとんど無い「チューブ」という概念で建てられている。
個人的には、地方都市にインパクトのある建築物が出来た事に
意義があると思う。
今回の展覧会は、伊東氏が提唱する
「エマージング・グリッド[生成するグリッド]」
の紹介がメイン。
会場に入ると、
<台中メトロポリタン・オペラハウス・プロジェクト>
の巨大な概念模型が展示してある。
細胞みたいな内部に劇場空間がふたつ。
吹抜けにあたる部分が多く、とても経営効率的にはクレームが
出そうな仕組みなのだけれど、逆にとても贅沢な空間に思う。
次のブースは<瞑想の森・各務原市営斎場> の屋根部分の実物大
模型。波のようにうねる屋根の配筋状態と型枠が分かる。
次のブースは…。
靴を脱いで入った空間は、<瞑想の森・各務原市営斎場> の屋根部分
を思わせる白い波打った床、壁には最近の作品の実物大設計図。
一番興味を引いたのは、Tod's。
昨日、表参道を通りがかりに眺めてきたのだ。
その実物大施工模型が展示してあった。
机上のデザインコンセプトだけでなく、施工にも気配りした展示。
今回の展覧会で一番感心した点である。
自然界にある樹形を6つ重ねた陰影をモチーフにしたTod'sの
ファサード。その樹形の複雑な壁部に複雑に入組んだD-13の鉄筋。
風車みたいな形の黄色いセパレータ。
鉄筋の配置は芸術的だけど、コンクリートの打設はどうするの?
って感じ…。
1Fのクリアなガラスに映る、美人な販売員の隣には、こんなに
無骨な鉄筋とコンクリートが建物を支えているのを思い起こそう。
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東京オペラシティ『建築 ー 新しいリアル』
■ 伊東豊雄
・
Whikipedia
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J.I.A.(日本建築家協会)
■ 仙台メディアテーク(略称 smt)
・
Whikipedia
>>NOV/15/'06 (WED); Written by "Kylin"